スペシャルティコーヒーとは

それは「美味しい」という驚きと感動を与えるコーヒー

スペシャルティコーヒーとは、コーヒーを飲む消費者がコーヒーの風味に「美味しい!」との感動を覚え、美味しさに驚き、「コーヒーと言う飲み物はこんなにも美味しい飲み物であったのか!」と見直し、また、次もコーヒーが飲みたくなるような素晴らしさを提供できるコーヒーのことです。従って、スペシャルティコーヒーでは、不味くない同じ品質を提供し続ける事には何の価値も見出しません。 一般のコーヒーは競争の価値の源泉は「価格競争」ですが、スペシャルティコーヒーの競争の価値の源泉は「品質競争」です。 如何にしたら美味しいと評価されるコーヒーを提供できるか否かが、スペシャルティコーヒーでは重要なポイントとなります。

コーヒーの品質に対する消費者の評価を、米国のコーヒー業界は、1950年代、1960年代に「不味さのない品質のコーヒーを、一定して、一貫して供給し続ける事が、消費者の要望を満たす」と位置づけた結果、60年代、70年代の米国での熾烈な価格競争の時代を経て、コーヒーは「美味しさの無い、消費者にとって魅力の少ない飲み物となり、消費は大幅に衰退して行きました。

米国での飲用調査結果によると、飲用者の比率のピークは、1954年です( 77.8%)。飲用者の一人当たりの飲用杯数のピークは1962年です。(3.12 cups/person/day )[ 1970 : 2.57, 1980 : 2.02, 1990 :1.73, 2000 : 1.66 となっています。)

消費量の低迷により、全体での販売数量の減退からロースター間の販売競争は厳しいものになりました。 最初は、ロースターが利益を削り対応しましたが、更に競争が激化すると、合理化により対処していましたが、利益を削り、合理化を進めても対応できなくなると、ロースターは原料に手を付けました。 1980年代には原料のコーヒー豆はロブスタ種が主体となる程低下しました。この結果、製品は不味い物となり、消費は更に低迷すると言った『悪循環』が続き、ミネラルウォーター、ソフトドリンクにその立場を奪われたコーヒーは、消費者にとって魅力の無い飲み物となってしまったのです。 そんな「消費者の品質に対するメッセージを業界が読み違えた」と言う深刻な反省に立脚して興隆してきたのが「スペシャルティコーヒー産業」です。

しかし、スペシャルティコーヒーという言葉が一人歩きしている現状があります。 それは扱う人が「スペシャルティコーヒー」とは何であるかを理解していないことが原因であると思われます。 嗜好品ということで線引きすることは本当に難しい部分があります。英国ではSpecialtyの代わりにSpeciality と言う言葉が良く使われるので、英国では「スペシャリティコーヒー」と呼ばれています。欧州では「スペシャリティコーヒー」と呼ばれる場合が多いのですが、「このコーヒーの概念」は米国で発祥したものなので、正しくは「スペシャルティコーヒー=Specialty Coffee」です。

日本スペシャルティコーヒー協会の 「スペシャルティコーヒーの定義」

消費者【コーヒーを飲む人】の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が「美味しい!」と評価して満足するコーヒーであること。 風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは:際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えて行く事。 カップの中のコーヒーの風味が素晴らしい美味しさで有る為には、コーヒーの種子からカップに至るまでの総ての段階において、一貫した体制・工程で品質向上策、品質管理が徹底している事が必須である。 となっています。