世界のコーヒー産地 インドネシア
インドネシア共和国
首都:ジャカルタ
通称インドネシアは、東南アジア南部に位置する共和制国家です。首都であるジャガルタはジャワ島に位置しています。
5,110kmと東西に非常に長く、世界で最も多くの島を持つ国でもあります。人口は世界第4位の規模ですが、その大多数はイスラム教徒であり、世界最大のイスラム人口国としても知られています。
インドネシアのコーヒーについて
観光では首都のジャカルタや、リゾート地のバリ島などが有名ですが、北スマトラ•アチェ州はインドネシアの西側に位置しており、コーヒー栽培が有名です。緑豊かな自然に溢れ、高い所では標高が1900mもあるのでコーヒー栽培に適しています。
しかし、インドネシアのコーヒーの生産者は非常に小規模です。そしてコーヒーだけを作っている生産者は少なく、なお且つ流通が極めて複雑です。トレーサビリティ(生産履歴)がなく、品種に関しても情報があいまいです。流通段階において、様々な豆がミックスされることが多々あり、決められた品質のものを、そのまま手に入れる事が非常に難しいのが実態です。
また、インドネシアには「スマトラ式」と呼ばれる独特な精選方法が存在します。インドネシアでは、丁度コーヒーの収穫期が雨期にあたります。湿気を苦手とするコーヒー豆ですが、この時期に受けてしまうダメージを防ぐために生み出されたのが、生豆にして乾燥させる「スマトラ式」の精選処理方法です。この方法では乾燥期間は短くて済みますが、乾燥していない生豆は柔らかく(水分量が多い)剥く時につぶれてしまう豆もたくさんでてきます。その為にロスが多くなるというリスクがありますが、この精選処理では生豆は独特な緑色に仕上がります。それが付加価値を生み、スマトラ式のインドネシアコーヒーは古くから愛飲されてきました。
インドネシアのコーヒーは、なめらかな苦みと深い味わい、独特な風味が特長です。近年ではトレーサビリティが取れるインドネシアコーヒーの流通も少しずつ増えてきています。